ブランシエール千種2の朝の光景です。
男性のご入居者が「おはようございます!」とよく挨拶してくださいます。
朝一番、厨房で調理をしていると、食堂から「おはようございます!」と声をかけられます。そこには笑顔のご入居者。
こちらも「おはようございます!」と答えます。
同じ空間に誰かがいると、不思議と安心します。
私は静かに作業を進め、ご入居者は黙々と新聞を楽しむ。
その間、静寂が続きます。
たまに当直スタッフと笑ってお話しをされていることもあります。
その後、部屋にお戻りになる時、少しの会話。
「今日は雨かな~」とか「今年は暑いな~」とか。
私も「ほんとうですね~」とか「全く困りましたね~」と返す。
何でもないやり取りですが、この場所には人が大切にしている何かがあるんだ、と実感します。
以前、私が「朝いつも挨拶してくださり、ありがとうございます」と話しかけたことがあります。
その時ご入居者は、「おはようございます」と「ごちそうさまでした」は父から厳しく教えられた言葉なんだよ、とおっしゃりました。
私、背筋が少しピッとなりました、と同時に、なんだか心があたたかくなりました。