■「ウェルミー上目黒」とのご縁
「自宅で過ごす事が良いコト」と思ってきたけれど、はたしてそうなのか。何にしがみ付いていたのかと、今思えば何だかわからないものに縛られていた気もします。
専門職に任せた方がよい事はお任せして、家族じゃなきゃできないことを精一杯やっていく。第三者の友人や知人から何度も「大丈夫」という言葉をもらって、1歩を踏み出すことができました。
複数個所の施設のパンフレットを取り寄せて検討し、ウェルミー上目黒は、Dカフェの勉強会で知り合った方から教えてもらいました。Dカフェは介護の経験者たちが運営する「認知症カフェ」で、誰もが認知症を自分のこととして考える地域の交流の場です。「上目黒」を見学し、アットホームな雰囲気や看とりの経験があること、広い個室と設備をみて気に入りましたが、その時(2021年末)は満室でした。
せっかく決心したのに!と、悔やむ思いでいた矢先、ホームページで空室の案内を発見し、仲間からも「ここで決めないと!!」と再び強く背中を押されて、入居に至りました。
■入居当時の状況
入居について、本人にどう話すかは悩みましたが、実際に計画があったので、「自宅をリフォームするから」と説明しました。でも、事前に説明した場合、どんな言葉が母の記憶に残るかはわからない不安もありました。そこで引越し当日の朝、私ではなく私の夫から話をしてもらいました。本人は「私、どこかに行くらしい」と言って、なぜかスリッパを自らカバンに入れ準備をましたが、すぐ忘れてしまった様子でした。
入居直後は「いつ帰れるのか?」と聞かれることもありました。
「また、聞かれるのか・・・」と思うと辛くなり、会いに行く足も重くなりましたが、家での生活に戻りたくて言っているのか、いつかは帰らなければと思っているから聞くのかはわからないです。
可哀そうなことをしているのでは・・・という気持ちは拭えませんでしたが、面会の度に、スタッフの方からここでの生活の様子を聞き、楽しそうに皆さんとおしゃべりしている母を見ていると、入居してよかったと思えます。