株式会社 長谷工シニアウェルデザイン

身体拘束防止の勉強会

イベント

定期的に、身体拘束防止のための勉強会を行っており、第一回目の実施がありました。

例えば身体拘束!?と考えると「転倒のリスクがあるため、歩いてしまわないよう車椅子や椅子等へ身体を固定する」というものや、
「夜中、ベッドから転落しないようにベッドを柵で囲む」などが頭に浮かびます。

「安全性を考慮した結果です!」と言えば聞こえはいいかもしれませんが、ご本人の行動の自由を制限しているのでそれは身体拘束に該当します。

「安全性って大事じゃない!?ケガをさせないためにやっていることだから!」と思う方もいるかもしれません。

ですが、見方を変えてみると、『歩ける力がある方を動けなくし、歩けなくさせる』ということなので、歩く機会が減り、歩ける力は日に日に衰え、いつの日かとうとう歩けなくってしまうかもしれません、、、、

また、ご本人の立場を考えるとどうでしょう。
「なんで私、歩かせて貰えないの?」「トイレに行きたいだけなのに!!」など
不安感や怒りを増長させてしまい、精神的苦痛を与えることとなり、尊厳の侵害、認知症の進行が進むなどの悪影響があります。

長期的にみると身体拘束は、「その人らしさ」だったり、「残存能力の大きな低下」につながります。

身体拘束をしないためにはどうするか?

例えば冒頭の
「夜中、ベッドから転落しないようにベッドを柵で囲む」だったら
→最低床ベッドを導入し限界まで下げ、さらに転落するであろう床に分厚いマットレスを敷けば、ご本人にとっては寝返りをうつ程度のものになるのではないかと考えたり

「夜中に一人歩きによる転倒が多い」なら
→夜中に起き出しがあり歩いてしまうという事は、夜ちゃんと眠れてないということ。そういえば日中はうとうとされている事が多いから、昼夜逆転してるかもと考え、日中に適度な運動を加えて生活リズムを整えてみるといった対策を練る。

日ごろの1人1人の生活習慣を辿っていけば、身体拘束はせずに、その人の強みを活かしつつその人らしい生活を送れるのではないかと、色々な事を見つめ直す貴重な機会となりました。

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