株式会社 長谷工シニアウェルデザイン

スタッフがワンチームで支える「自分らしさ」を見つける、理想をかなえるケアプラン

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スタッフがワンチームで支える「自分らしさ」を見つける、理想をかなえるケアプラン

「好き」を組み込んで作る「顔の見えるケアプラン」

 介護が必要になってからも、自分らしく心豊かな生き方を続けていただきたい。そんな思いから、長谷工シニアウェルデザインでは2020年から「顔の見えるケアプラン」の導入を進めています。「ブランシエール王子」の巽谷芳子さん(90歳)も、そうした介護サービスをご利用いただいているご入居者の一人です。

 巽谷さんのプランの中心になっているのは、「アイドルの推し活」という日常の楽しみ。内容には「アイドルの動画をスタッフと楽しむこと」「時間:第一水曜または日曜のお茶の時間」など具体的な言葉が並び、実現のためのプランが組み立てられています。そんなプランができたのは、入居して間もない時期にあったある出来事がきっかけでした。

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「次は外への散歩もしてみたいわ」と語るご入居者の巽谷さんとケアマネジャーの荒井

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巽谷さんを担当するケアサブリーダーの川上

 もともと自立型に入居された巽谷さんでしたが、しばらくして体調を崩し、24時間暮らしのサポートがある介護型へ移られました。当初気を落とされていた巽谷さんを元気づけようとしたスタッフの1人が、自分が好きなアイドルのライブDVDを巽谷さんに薦めたのです。

 「もともと音楽は好きでしたが、こういう世界があるのは知らなくて。歌詞の内容が前向きで、彼らが純粋にパフォーマンスに向き合っている様子を見ていると元気がもらえるんですよね」と笑う巽谷さん。そうした時間を楽しむうちに、体調も回復していきました。さらにスタッフからの提案で「気持ちを言葉にする」「手紙を書く」という行動を一つひとつつなげていき「ファンレターを出す」までになりました。

 ケアサブリーダーの川上は「介護型に移られて、食事も喉を通らず体重も落ちていましたが、アイドルとの出会いをきっかけに、出演番組の情報やドラマのことなど、私たちとも会話が増えていきました」と話します。

 その方にとっての理想の暮らしやありたい姿とは何かを探り、「王子」のスタッフ全員で、そしてご本人やご家族までみんなで共有し、ワンチームで実現に近づけていく。そのための指針として、当社は「顔の見えるケアプラン」のさらなる活用を進めていきます。

「顔の見えるケアプラン」ができるまで

「顔の見えるケアプラン」では、以前から続けていたことや、新しくやってみたいことを、ご本人やご家族からヒアリング。ケアマネジャー・ケアスタッフ・看護職員らがワンチームになり、ご入居者の「自分らしい暮らし」の実現に向けてサポートします。

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「顔の見えるケアプラン」は3カ月に一度はヒアリングを行い、半年ごとにプランを改定していきます。

出典:2024年1月1日発行「間楽」3号