「笑い」を暮らしに取り入れるために
笑うことが心身の健康に与えるプラスの影響。ストレス解消効果や呼吸を伴う有酸素運動により免疫力が向上し、老化遅延や認知症・循環器疾患などの予防にも有効なことが実証されています。長谷工シニアウェルデザインではその効果に着目し、笑いを体操に組み込んだ「笑いヨガ」の導入を進めています。「ブランシエール川越南 七彩の街」でも、2023年3月から月に2回の「笑いヨガ」セッションを始めました。
リード役を務めるのはリビングスタッフの中野恵美子。最初に講習を受けたときは、ご入居者に喜んでいただけるか不安もあったと話します。「声を合わせてみんなで笑うことって、なかなか経験がないですよね。私自身、ちょっと照れくさいというか、ハードルが高いのではないかと思ったんです」
心と表情を解きほぐす20分間
しかし、実際に始めてみるとその反響は大きく、多くのご入居者が積極的に参加してくださるようになりました。1回のセッションは約20分間。ホールに集った参加者の皆さんは中野のかけ声に合わせて体を動かし、ポーズをとりながら笑い声を発していきます。「体操」の中の動作としての笑いが心と表情を解きほぐし、自然と笑顔が増えていく――そんな時間を楽しまれているご入居者の一人が、山口和子さん(82歳)です。
「回数を重ねるほどに、皆さんの笑い声が大きくなっているんですよね。上達というのもおかしいですが、うまく笑えるようになってきました。セッションの後は皆さん、いつも以上に明るい顔になっていて、なんだかお喋りも増えているような気がします」
山口さんとともにセッションの「常連」となっている高瀬美和さん(75歳)も、その効果を実感されていると話します。
「本当に、あっという間の20分間なんですよ。毎回中野さんがいろんな工夫をこらしてバリエーションを用意してくれることもあって、参加していて飽きない。気付くと軽く汗ばむくらい体が温まっていて、けっこうな有酸素運動になっていることも実感しています。ぜひ続けていきたいですね」
データが語る効能と口コミで広がる輪
7月には、当社の「笑いヨガ」プログラムを監修する福島県立医科大学の大平哲也教授が「川越南」を訪れ、特別講義を実施。これまでの研究や当社で試験的に導入したホームにおけるご入居者の健康データに基づき、ユーモアを交えながら、ご入居者に笑うことのメリットをお伝えしました。これにより「笑いヨガ」セッションもさらに盛況となり、また参加されている方々の口コミも手伝って着実にその輪を広げています。ホールに集い、ともに笑い、解散後もその日のセッションを話題にして次回を楽しみに待つ――そんな習慣が「川越南」に、そして全国のホームにも根付きつつあります。
各地のホームでも「笑いヨガ」セッションを展開中!
ブランシエール千種2
4月からセッションを開始し、楽しんで取り組んでいただけるようさまざまな工夫をするうちに参加者の皆さんのモチベーションも高まり、最近では自発的に「笑い」のアイデアを発案してくださるようにもなりました。
ブランシエール緑橋
介護予防体操に笑いヨガをプラスして7月からセッションを開始しました。指導を務めるスタッフ自身も実施後体が軽くなり、疲れがないことを実感。もっと多くの方に効果があることを伝えたい! と意気込みます。