「ブランシエール鶴舞公園」にお住まいの栗田正隆(71歳)、朝子さん(67歳)ご夫妻。住み慣れた静岡県の郊外から、名古屋の「鶴舞公園」にご入居されました。今回は妻の朝子さんに、ホームで行われている縁迎(園芸)部の活動内容も交えながらお話を伺いました。
高齢期に備えて、早めの移住を決断
入居前は静岡県の自然豊かな町で生活していました。最寄りの駅へは10㎞、スーパーマーケットへは5㎞と、車無しでは生活ができない場所でしたので、次第に高齢になった時の生活に不安を抱くように。また、名古屋で子育てに奮闘する息子一家の手助けをしたいという思いもあり、早めに名古屋への移住と高齢者住宅への入居検討を始めました。
10件近く見学をしましたが、最終的に2017年に開設した「鶴舞公園」への入居を決めました。事業主体の30年以上にわたる運営実績や、生活しやすい居住空間など、今後の私たちの生活にぴったりだと感じたからです。
とはいえ、長年住み慣れた自宅や土地を離れるには様々な段取りや手続きが必要で、高齢者住宅探しから数えると入居まで5年かかりました。その間は名古屋に慣れるためたびたび夫婦でホームの建築現場や観光名所をいくつも巡っていたので、だんだんと名古屋暮らしの心構えができていきました。
愉しみあふれるホームでの生活
ホームの暮らしは利便性がよく、快適です。これまで車で数十分かかっていた通院も徒歩数分で行けるようになり、買い物も便利でありがたいですね。
現在の楽しみの一つは「縁迎(園芸)部」での活動です。ホーム2階のテラスで栽培する花の手入れをはじめ、採れたハーブをお茶にして飲んだり、花や木の名前を調べたり、育て方の工夫等を伝えあったりしています。静岡の自宅では様々な植物を育てて楽しんでいましたが、ホームへ入居するときに「マンション生活で園芸は無理だろう」と大半を整理し、15年以上かけて育てたラベンダーなどを数鉢だけ持参しました。ところが他にも園芸好きな入居者がいらっしゃって、その方が自宅からお持ちになったたくさんの植物と、私の育てたラベンダーをホーム2階のテラスに置かせてもらえることに。それまでやや殺風景だったテラスが緑いっぱいの空間となり、花々の芽吹きや開花を皆で心待ちにするようになりました。そこからどんどん活動が発展し、昨年は地域にむけて「あおぞらいち」というマーケットを開催しました。縁迎部で育てた植物を地域に販売したのですが、近所の方がたくさん購入してくれて、50鉢を売上げる大盛況でした!
ホームへの入居は大きな決断でしたし、住み慣れた町を離れ、特にコロナ禍では人知れず寂しさを感じることもありました。しかしながら、息子家族との距離も近くなり、入居者同士はもちろん、地域の方とも関わりを持てたことによって、新たな人間関係を構築することができています。いざという時に頼れるスタッフもそばにいますから、これから迎えるシニア期の生活を、より一層満喫していきたいですね。