高齢者人口の増加

近年の日本における介護業界は、急速な高齢化が進む社会の中でますます重要な役割を担っています。
日本は世界で最も高齢化が進んでいる国の一つであり、65歳以上の割合が現在の総人口の約29%を占めています。

日本の急速な高齢化の背景には、長寿化と少子化が挙げられます。
これは、寿命が延びる一方で、新たに生まれる子供の数が減少していることが主な要因です。
長寿化の理由としては、高水準の医療に加え、国民皆保険制度や健康診断制度の充実が大きく影響しています。さらに、現在の年金制度も機能しており、多くの国民が民間の医療保険にも加入しているため、他国に比べて医療機関を受診することに対する躊躇が少ない状況にあります。このように、日本では誰もが高水準の医療を享受出来る体制が整っており、これが長寿化の一因となっています。

介護サービスの需要

要介護（要支援）認定者の数は、2000年の218万人から2022年には690万人と3.2倍に増加しました。それに伴い介護サービスの需要は年々高まり、介護施設の定員数は増加傾向にあります。施設別では有料老人ホーム（63万5,879人）、介護老人福祉施設（特養）（58万6,061人）、介護老人保健施設（老健）（37万1,323人）等の定員数が多く、特に有料老人ホームの増加傾向が顕著です。
これらの結果は少子高齢化や女性の社会進出が進み、民間の介護サービスが広く利用されるようになっていることを表しています。
自宅で親を介護するスタイルから、さまざまな介護サービスの中から必要に応じて選択し、介護のプロの手を借りる新しい介護スタイルへの移行が進んでいることがわかります。

介護施設等の定員数(病床数)の推移

介護のIoT化とDX化の推進

これまでの介護業界は体力の消耗が大きいなどの問題を筆頭にマイナスのイメージを持たれやすい業界でした。
しかし近年はデジタル技術を導入することで生まれた時間を「人にしかできないサービス」に注力し、より質の高い介護を提供する方向へ進んでいます。
長谷工シニアウェルデザインでは業界をけん引する介護のIoT化とDX化を推進しています。 介護のIoT化とDX化の推進

様々な新しい取り組みや技術の導入が進んでいますが、一方で人材不足などの多くの課題にも直面しています。
これらの問題を解決し、持続可能で質の高い介護サービスを提供するためには、政府、地域社会、企業、個人が一体となった包括的な取り組みが必要です。

入所系・居住系

入所系・居住系サービスは、介護施設に入所したご入居者に提供されます。要介護・要支援状態にある方が、24時間体制で生活支援を受けられる環境です。介護職員が日常生活全般をサポートします。この形態の利点は、いつでも必要なケアを受けられる安心感と、安全な生活環境の中で暮らせることです。また、同じ施設内にいる他のご入居者との交流も促進され、社会的なつながりを維持出来る点も魅力です。

通所系

通所系サービスは、自宅で生活するご利用者様が日中に事業所を訪れて支援を受ける形態です。介護職員が食事や入浴などをサポートし、自宅での生活を維持しながら必要なケアを提供します。家族との生活を続けながら、必要な時に専門的な支援を受けられることが魅力です。

訪問系

訪問系サービスは、自宅で生活するご利用者様の居宅を訪問して支援を提供する形態です。訪問介護員が食事準備や掃除、買い物、入浴介助などを行います。住み慣れた環境で安心して生活を続けられるという魅力があります。