多彩なキャリアの仲間たち
佐野 浩一
ブランシエール大宮公園 上席事業所長
上の立場に立つほど、周りの皆さんに支えられていると実感する
ご入居者の喜怒哀楽に寄り添い、困った事があればいつでもサポートできる関係性が築けている
現在所属している部署とお仕事の紹介をお願いします。
ブランシエール大宮公園にて事業所長を務めております。
事業所長という役職は、入居契約の段階からご入居者の生活相談全般、スタッフの採用や教育、建物の修繕関係まで、あらゆる場面に関わります。施設のトップとして責任を持つ立場ではありますが、上に立つほど皆さんに支えていただいているということを実感しています。
当事業所は、当社の前身となった株式会社センチュリーライフで1番最初に建てられた有料老人ホームです。開設36年目を迎え、当社の中でも旗艦となる事業所であり、ここで経験を積んでから他の事業所に異動するというキャリアを歩むスタッフが多くおります。
また、ご入居者とスタッフがお互いに家族のような関係を築いているという点が、事業所としての大きな特徴です。くだらない話や世間話を日頃から交わし合い、時には悲しい話をお聞きすることもあります。ご入居者の喜怒哀楽に寄り添って、困ったことがあればいつでもサポートする関係性が築けております。この関係性はスタッフからの働き掛けによるところも大きいですが、何よりも、ご入居者が代々受け継いできてくださったブランシエール大宮公園の雰囲気のおかげだと考えており、感謝をしなければいけないと思っております。
これまでのキャリアについてお聞かせください。
- 1年目~ ブランシエール大宮公園にケアスタッフとして配属されました。3年間介護を務めた後に、リビングデザインへ異動しました。事務作業はじめ、ご入居者やご家族からのご相談の対応などを経験し、後にリビングリーダーを拝命しております。
- 13年目~ ブランシエールケア西千葉へ異動し事業所長を務めました。
- 15年目~ ブランシエールケア玉川上水の開設準備室へ異動し、開設後は事業所長を務めました。
- 19年目~ ブランシエール王子の開設準備室へ異動し、こちらでも開設後は事業所長を務め、以前のブランシエールケア玉川上水での経験を活かすことができました。
- 21年目~ ブランシエール北浦和に異動し、事業所長を務めました。
- 23年目~ 本社の事業推進課に異動し、事業所での経験を活かし、DX化の定着を進めるため尽力しました。
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25年目~
ブランシエール大宮公園に上席事業所長として赴任し、現在に至ります。
新卒で入社後、初めて配属された歴史ある事業所に上席事業所長として帰って来れたのは、非常に感慨深いです。
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- ブランシエール大宮公園に配属
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- ブランシエールケア西千葉へ異動
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- ブランシエールケア玉川上水の開設準備室へ異動
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- ブランシエール王子の開設準備室へ異動
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- ブランシエール北浦和に異動
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- 本社の事業推進課に異動
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- ブランシエール大宮公園に異動
ご入居者のニーズと、スタッフの長所を組み合わせ心地いい場を創出する
本社から現場へのキャリアチェンジを経験されていると伺っております。本社での経験が、事業所での業務に活きていると感じることはありますか。
私はブランシエール大宮公園に着任する前は、本社の事業推進課で介護をDX化し、現場へ定着させるという業務に就いていました。
そこでの経験は、とても良い刺激になりました。複数の事業所で培った介護や事業所長としての知見は持っていましたが、当社の将来に向けて企画を立て、スケジュールを組み、全事業所の足並みを揃えて導入していくという今までの経験にない業務に携わることができました。仕事の進め方などは特に勉強になり、現在の業務にも活かせています。
当社は自分自身に合ったキャリアプランを立てることができますので、これからの社会人生活の中で自分の資質を見極めて、挑戦できるチャンスがあれば新しい視点を得るために、チャレンジすることも良いのではないかと思います。
どのようなところに仕事のやりがいを感じていますか。
ご入居者、ご家族から入居してよかったというご評価をいただいた時にやりがいを感じます。
この評価をいただくには、それまでの生活以上の充実感を得ていただく必要があります。
例えば日常の何気ない会話などからアイデアを汲み取り、イベントを企画します。
当社の顔の見えるケアプランもその一例です。
ご入居者のニーズを聞き出し、そこにスタッフの長所を組み合わせ心地いい空間や時間を創出することが、事業所運営の発展に寄与していくと思っています。
他にも、私を含めスタッフにも短所はあります。その短所について、ざっくばらんにチームで共有していくことも大切で、苦手な部分はそのままにせず、私自身も周囲のフォローを得ながら克服していけるように取り組んでいます。部下が苦手を克服して成長する姿を見ることも、やりがいに繋がっています。
ネガティブな発想から得るものはない。まずは行動を起こすことが大切
これまでで一番大変だった仕事について教えてください。また、それをどのように克服し乗り越え、現在に活かしていますか。
入社して15年目の頃、ブランシエールケア玉川上水の事業所長を拝命しました。
当時ブランシエールケア玉川上水は新規に開設された事業所で、特色がまだ無いということもあり、様々な経験を積んできたスタッフをまとめ、同じ方向を向いて運営していくことに苦労しました。スタッフ間の考え方の違いが、事業所の雰囲気に直結し、少しずつ悪くなっていくように感じていました。
ネガティブな発想からは何も得るものはないので、先ずは行動を起こそうと1日1回、スタッフは他のスタッフへサンキューカードを送るという取り組みを始めました。何故この取り組みが必要なのか、実施した先には何があるのか、丁寧にスタッフへ説明し実行しました。その結果、徐々にではありますがスタッフが活き活きと働けるようになっていることを実感できるようになりました。
その後にブランシエール王子の新規開設に関わった際も、この経験を活かして「褒めあう文化」を推奨し「挨拶+ワンアクション(褒める)」という活動を行いました。
結果が伴うかはやってみなければ分かりません。スタッフがモチベーションを保ち、活き活きと働けるかが事業所運営にはとても重要な要素だと学びました。
この取り組みは現在でも実践しております。
最も嬉しかったお仕事のエピソードを教えてください。
1つに絞ることは難しいですが、ご入居者と些細な会話をしている時に嬉しさを感じます。ご入居者は我々よりも社会経験、人生経験が豊富であり、会話をするだけで学びが多くあります。
ご入居者から比べればまだまだ未熟で、時にはご指摘をいただくこともあります。その際、同じ失敗をしないようにどのように行動するかを考えると、今度はお褒めの言葉をいただくこともあり、ご入居者は第二の家族であると同時に、自己を成長させてくれる会社の上司のような存在でもあると感じます。
現在お持ちの目標や長期的な目標はありますか。
ブランシエール大宮公園の事業所長として、先人達が積み上げてきた良いものは守り、古く凝り固まった部分は是正していきたいと考えています。
また、会社目標に掲げている損益は、ブランシエール大宮公園が最大限発揮できるパフォーマンスを出して、利益を確保する。これも大事な目標です。
私個人としては本社の事業推進課で介護のDX化にも取り組んできたので、この経験を基に、本社の意識と現場の意識を合わせていくことにも力を入れていきたいと思っています。
学生の皆さんへメッセージをお願いします。
当社は長い歴史を持つ、長谷工グループという大きな基盤のある会社ですが、昔からある伝統は踏襲しつつ、こういう風にしたら元気に、より楽しくご入居者に暮らしていただけるのではないかというアイデアはたくさん出して欲しいと思っています。
今後はどんどん企画をプレゼンできるような機会を設けていきたいと考えていますので、新しい風を運んできてくれることを期待しています。