ウェルデザイナー
インタビュー
石田 広太
ブランシエール目黒 事業所長
大切なのは人に対して常に敬意を持ち、自分らしくいること
ご入居者へのホスピタリティ精神と働くスタッフへ敬意を持って接すること、その両立がモットー
現在所属している部署とお仕事の紹介をお願いします。
ブランシエール目黒にて事業所長を務めております。
事業所長の主な仕事は、施設の運営全般の管理です。ご入居者ファーストを行動規範として、スタッフが働き続けたい職場環境を整える事も責任者として主導しています。ご入居者へのホスピタリティ精神と働くスタッフへ敬意を持って接すること、その両立がモットーです。
個人プレーよりもチームプレーが求められる仕事ゆえに、事業所長としてスタッフを率いるだけではなく、時には私自身もプレイヤーとして関わり、事業所一丸となってサービスの向上に努めております。
また、事業所での試みとして月に一回、事業所長がバリスタとしてコーヒーをご入居者へ振舞うグリーンカフェというイベントを行っております。事業所の近隣からコーヒー豆やスイーツを用意した、ひと時の憩いと語らいの場です。
長谷工シニアウェルデザインへ入社を決めたきっかけを教えてください。
幼少期から祖母と過ごす時間が長く、ご高齢者と接することは自分にとって自然なことでした。また、剣道を幼少期から習っていたため、年上の方に対して敬意を持って接することも知らず知らずのうちに身に付いておりました。
そのバックグラウンドに加えて、周りの友人が誰も働いていない業界に挑もうという考えがあり、高齢者福祉の業界を選択いたしました。
数ある同業他社の中で当社に入社した理由は、介護に限らず自立の方向けのサービスや、事業所長としてマネジメントに関わるなど、様々な挑戦が出来るキャリアプランに惹かれたからです。規模が大きいことも、様々なチャンスに溢れていると捉えました。
マニュアルにない個人の強みを掬い上げ、サポートすることも事業所長の役割
どのようなところに仕事のやりがいを感じていますか。
働きながら自分が成長出来るという点が魅力だと思います。
ご入居者は人生の大先輩でありますから、これまでの生涯のお話を伺うことで、介護をする我々も成長することが出来ると考えています。そんな方々の人生のお供をさせていただけることは、とても光栄なことです。
事業所によって雰囲気も違いますから、様々なことから絶えず刺激と知識を得ることが出来る仕事だと思います。
部下へのフォローで心掛けていることを教えてください。
スタッフがそれぞれ持っている個性を強みとして伸ばしていくことを心掛けています。
サービスの質を上げるためには、当社が求めるスキルや考え方と、個人が元来持ち合わせている強みの両方を高め、定着させることが必要です。
そのために、事業所長として何かを作り上げる機会をスタッフに与えることは意識しています。
作り上げると言っても、形のあるものに限りません。ご入居者との信頼関係の構築や、イベントの準備や進行、仕事への向き合い方なども含みます。重要なことは、結果だけではなく経緯をしっかりと見るようにすることです。どのように仲間に協力を仰ぐか、どのようにコミュニケーションを取るか、そこに個人の持つ強みが表れると考えています。その表れた強みを掬い上げ、マニュアルにない力になるようサポートすることも事業所長の役割です。
お仕事をする上で大切にしていることを教えてください。
私の中では2つあります。
1つは、人に対して敬意を持つことです。
スタッフに対しては、どうしても事業所長という立場に則って喋らなければいけない時もありますが、人としては常に謙虚であることを心に留めています。
ご入居者に対しては、人生について教わる気持ちで接することが大切です。私個人としては、どんなにご入居者と距離が縮まったとしても、言葉遣いを変えることはありません。
2つめは、常に自分らしくいることです。
実は私は上昇志向が強いタイプであり、若手の頃は同期の一足早い昇進などに悔しい思いをすることもありました。しかし、一時的な感情に流されて焦らずに、自分らしくいることに努めて実績を重ねていきました。するとある時から、上司にその点を褒めていただき仕事が評価されていくようになりました。この経験から、感情や環境の変化に揺らされることなく働いていくことを大切にしています。
当社で働いて、1つの物事に対して多角的な視点で考える力が身に付いた
最も嬉しかったエピソードを教えてください。
以前他の事業所に勤めていた時に、中々スタッフに心を開いてくださらないご入居者がいらっしゃったのですが、その方がありがたいことに、私には心を開いてくださいました。私もそれに応えられるように、敬意を持って接し続けておりましたが、お看取りをさせていただき葬儀に参列した際に、ご家族から感謝の言葉をいただきました。
寡黙な方だったのですが、ご家族に私の話をしてくださっていたんだと、真摯に向き合うことでご本人だけではなくご家族にまで気持ちは伝わるのだと、とても嬉しくて感動しました。この経験は今の自分に繋がる転機になったと思います。
自分自身が最も成長出来たと感じるスキルや考え方はありますか。
どんな状況においても広い視野を持てるようになったと思います。
私は介護フロアと自立の方向けのリビングサービス両方で勤務し、経理や総務的な仕事も一通り経験してきたおかげで、1つの物事に対して多角的な視点で考えることが出来るようになりました。
そのおかげか分かりませんが、目の前の相手に集中しながら、同時に周りで何かが起きても同じ力量で対応出来るようになりました。
他にも個人的なことになりますが、以前在籍していた事業所で生け花や習字による飾り付けを行っておりました。ご入居者にその道のプロの方がいらして、ご指導をいただきながら制作していました。
現在はコーヒーを淹れてご入居者へ提供するイベントを実施しています。特技や趣味が増えて、仕事に活きるというのは嬉しいです。
現在の目標や長期的な目標をお聞かせください。
当社の副社長が仰っていた「高齢者事業のトップランナーになる」という言葉を心の中で目指す指針にしています。まずはブランシエール目黒の事業所長として施設の価値を高め、選んでいただける有料老人ホームになることが目標です。
「有料老人ホームといえば長谷工シニアウェルデザイン」という考えが一般的になるように、これからも貢献していきたいと思っています。
学生の皆さんへメッセージをお願いします。
当社は選択肢と可能性に溢れている会社です。介護に興味があるけど、何がしたいのか具体的にイメージできないという方でも、当社は介護の経験を積みながら、様々なキャリアプランを選択することもできます。やりたいことは働きながら見つけることができるのです。
高齢者事業は人生の先輩から学び、成長することが出来る素晴らしい仕事です。介護に対してマイナスなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実際はすごくやりがいのある仕事だということを、一緒に働きながら感じることが出来たら嬉しいです。